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かなしいことだけ集めたい

鹿児島帝国で生存中

昼休み日記

今朝はフリースを羽織って家を出た。

昨日までは皮のコートを毎日着ていた。

今日が特にあたたかい日になりそうというわけではなかったけれど、とにかくコートはもう重くてうんざりだったので。

 

1月から生まれて初めて会社員というものになった。形から入ろうと思ったけれど、スーツは着ない類の会社なので、せめてと言うことでシャツばかり着ていた。でもそれももういいやと思ってフリースの下にはトレーナーを着ていた。まあ要するにそのくらいには慣れたってことだろう。

 

コートを着ないと身体が軽い。シャツを着ないと呼吸が楽だ。だから自分では随分スタスタ歩いているつもりだったけれど、外堀通りでいつも追い抜かれる長髪のおじさんにやっぱり今日も追い抜かれた。外堀にはアヒルが意味なさげに浮かんでいる。桜はまだ全然咲きそうにない。3月はやっぱり冬だよね。

 

歩きながら寄せ書きに何を書こうかと考えた。鹿児島にいたころの知人たちが、鹿児島から去る女性の送別会をやるということで、一言メッセージを求められたから。だから厳密には寄せ書きではないけど、気持ちの上ではそんな感じだろうと思った。そういう季節だしさ。

 

すでにそこを去った人間がこれからそこを去る人間に寄せ書きするなんてなんか変だけれど、まあいいでしょう。ぼくはその人のことが自然に好きだったので。けっこう踏み込んだ話もしたことがある。だから寄せ書きに参加すること自体は、うれしい。

 

でもやっぱり、寄せ書きってのはだめだ。書くのも書かれるのもあんまり得意じゃない。自分に充てられた寄せ書きは言いたいことを全然言ってくれてないといつも不満だったし、誰かに向けた寄せ書きには言いたいことなんてひとつもかけた覚えがない。

 

結局会社に着くまでなんにも思いつかなかった。今日の昼までに送ってくれということだったから、昼休みにでも書けばいいやと思った。

 

月曜日の午前中はあっちからきたFAXをこっちにFAXするみたいな、生産性のない感じで過ごした。生産性がない感じでも給料がもらえるのが会社員の醍醐味だろう。

 

それで昼休み。やっぱり何も思いつかない。せめて手を動かそうと思って、持ち歩いているノートパソコンのメモ帳にダラダラ文章を書きはじめていまになる。言いたいことはいつも言えないなあ。おそらく今回も。そういえばスネオヘアーにそんな曲があったねえ。『言いたいことはいつも』、ってそのまんまじゃん。

 

 

言いたいことはいつも

言いたいことはいつも

 

 

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というのが大体一週間前のこと。生産性のない割にはなんとなくバタバタしていて、久しぶりにこのパソコンを起動させたら。書きかけの文章が残っていて、現在。寄せ書きは送った、とりあえず。言いたいことは言えていない。今日もフリースとトレーナーを着ている。たぶん、明日も。彼岸過ぎまでは冬だと思う。